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逢刻 - Hold Me Till the Dawn -

アーティスト
はらぺこ僧侶
制作
METANOIA

痛みから解放されたいという願いと、それでも生きたい、愛する人と離れたくないという願い。同じ夜に存在する二つの心を描いた一曲です。

LISTEN

まず、音からひらく。

曲を聴きながら、この作品が生まれた背景をゆっくり読み進めてください。

アルバム『聖域の幻響咆哮』Track 03

夜の向こうへ行きたいと願う心と、それでも「まだ行かないで」「消えたくない」と叫ぶ心。

『逢刻 - Hold Me Till the Dawn -』は、痛みから解放されたいという願いと、生きたい、愛する人と離れたくないという願いが、同じ夜の中に存在する瞬間を描いた一曲です。

STORYこの曲について

曲は、No goodbyes, no words remain という、言葉さえ残らない静かな場所から始まります。

霧の向こうの灯火、遠くから聞こえる祈り、消えていく星。主人公は、自分が今いる場所と、その向こう側との境界を歩いているようにも見えます。

「鎖も、痛みも、もういらない」「憐れみのある場所へ連れて行ってほしい」。そんな願いは、ただ死を求める言葉というより、長く抱えてきた痛みから解放されたいという切実な祈りです。

けれど、この曲はそのまま向こう側へ進んではいきません。終盤、それまでの流れが突然反転します。

「まだ行かないで」「名前、呼んでよ」「消えたくない」。そして、Call me back to life。生きる方へ呼び戻してほしい、と叫びます。

ここに『逢刻』の中心があります。人はいつも、きれいに一つの感情だけを持っているわけではありません。苦しみから逃れたい。もう休みたい。でも、生きたい。離れたくない。愛している。その全部が、同時に心の中にあることがあります。

『逢刻』は、その矛盾を無理に整理しません。夜の中にいる人間の声として、そのまま残しています。

THEME歌に込めたこと

この曲の英題は、Hold Me Till the Dawn。「夜明けまで、私を抱いていて」。

最初の願いは、「向こうへ連れて行って」に近いものでした。けれど最後に残る言葉は、「連れて行って」ではありません。「夜明けまで抱いていて」です。

痛みが今すぐ消えなくてもいい。答えがまだ分からなくてもいい。朝までここにいたい。一人にしないでほしい。その小さな願いへ、曲は戻ってきます。

だから『逢刻』の「逢う」は、遠い世界だけを指しているのではないのかもしれません。失った人との再会。愛する人との再会。イエスとの出会い。そして、生きることを諦めかけた自分自身と、もう一度出会うこと。夜と朝の境目で、それらが重なる一瞬をこの曲は見つめています。

SCRIPTURE聖書とのつながり

曲の終盤にある Peace I leave, My peace I give は、ヨハネの福音書14章27節でイエスが弟子たちに語られた「平安」を強く意識した言葉です。この言葉が語られたのは、すべての問題が解決した後ではありません。十字架を前にした別れの夜、イエスは弟子たちの心が騒がず、恐れないように語りかけます。

また、No more tears, no death, no night というイメージは、ヨハネの黙示録21章4節に描かれる、涙や死や痛みが終わる希望とも響き合います。ただ、その希望は「苦しいなら早くそこへ行けばいい」という意味ではありません。死と痛みが最後の言葉ではないと告げる希望です。

だからこの曲も、「向こうへ連れて行って」だけでは終わりません。「消えたくない」「Call me back to life」、そして最後に Hold me till the dawn と歌います。夜を消すのではなく、朝まで抱いていてほしい。『逢刻』は、そんな祈りの歌です。

ヨハネの福音書14章27節/ヨハネの黙示録21章4節

LYRICS歌詞

No goodbyes, no words remain,
Only echoes call my name.

霧の向こう 揺れる灯火
足元を照らす かすかな光
閉じた瞼に 夢の残像
彷徨う心は 行き場もなく

Falling whispers, fading light,
Calling voices through the night.

風が運ぶ 遠い祈り
消えゆく星に 残る想い

Echoes drifting far and wide
Still Your mercy walks right beside

揺らめいて 消えてゆく
遥かなる 門の向こう
鎖も 痛みも もういらない
Only peace shall remain.

Let me drift beyond the veil,
(連れて行ってよ)
Through the place where mercy dwells.
(あなたのところへ)
No more chains and no more pain,
(もういらないよ)
Only grace shall remain.
(信じてるから)

かつて交わした 夢の欠片
指の隙間で 砕け消えた
歩き続けた 孤独の道
その果てに 何を求めるのか

もう振り返らない
祈りを風にあずけ
夜の果てへと 歩み出す

No despair, no last farewell,
Let the dawn receive my prayer.
(my prayer)

揺らめいて 消えてゆく
(連れて行ってよ)
遥かなる 門の向こう
(あなたのところへ)
鎖も 痛みも もういらない
(もういらないよ)
Only peace shall remain.
(信じてるから)

No more chains and no more pain,
Only grace shall remain.

Peace I leave, My peace I give,

まだ行かないで
名前 呼んでよ、消えたくない
Call me back to life
No more tears, no death, no night,
もう、いたいんだよ
離さないでよ
愛してるから

Hold me till the dawn

CREDITS

作品情報

アーティスト
はらぺこ僧侶
制作
METANOIA
公開日
2026年8月8日